勝負の神様は細部に宿る
『こっからここまでダッシュと言ったら、ここまで。1メートル手前じゃない。たった1メートル手前で力を抜いたために運をつかみそこねてワールドカップに行けないかもしれない。僕は結構そういう細かいことにうるさいんですよ。「勝負の神様は細部に宿る」と選手に言うんですけど、勝負を分けるのって戦術論やシステム論も大事なんだけど、僕の感覚ではね、8割くらいは小さいこと。』
岡田武史さんの言葉です。
改めて、大事なことであると感じました。
先週から、中学3年生の最後の大会、高円宮杯が始まり、僕が関わらせてもらってるチームは市の予選で敗退が決まりました。
勝てば予選突破という状況で、0-1で敗れました。
おそらく、状況を知っている多くの人は、僕たちが勝つことを予想してたでしょう。
僕自身、これまで指導者という立場で7回、高円宮杯を経験してきましたが、1番ショックが大きい終わり方でした。
また少なからず期待して頂いた方々に応えられず本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
振り返れば、最後の試合はこのチームの甘さと弱さが全面に出た試合でした。
そして、それは僕自身の甘さであり、僕の責任以外ほかなりません。
試合当日、選手たちのカバンの並びが、いつもより汚かった。そしてアップ前のミーティングに選手たちは2分遅刻してきました。
アップ前にそのことを選手たちに指摘しました。
生活面の話をしたのは、高円宮杯に入ってからは、これが初めてであります。
1回戦.2回戦のときにはなかった、緩みを確実に感じていましたし、このゲームへの嫌な予感はしていました。
しかし修正できぬまま、それが、そのままゲームに出てしまった。
自分たちの不用意なミスから、ショートカウンターをくらい失点。
そこから焦りのあまり、各々がバラバラになり、そのまま敗戦。
もちろん、相手は素晴らしい守備オーガナイズのもと、全員がハードワークして、全力で勝ちにきていて、本当にリスペクトする戦いでした。
しかし、それを上回る能力は、このチームにはあったはず。
それを出し切れないまま、甘さと弱さだけが出て終わってしまった。
整理整頓の甘さが、リスク管理の甘さに繋がったのかもしれない。
時間へのルーズさが、パスのルーズさに繋がったのかもしれない。
戦術云々もあるかもしれないが、1番の敗因はそういう小さな甘さが、数多くあったことだと感じる。
そして繰り返しになるが、これはチームを預かっていた指導者である、僕の指導不足であり、僕の責任である。
日頃の私生活、オフザピッチへのアプローチがまだまだ甘かったと感じる。
選手やチームをサポートして頂いた方々には、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
しかし、まだ中学生の子供たちには、未来しかありません。
どうか、このゲームも糧に、さらに人として、サッカー選手として、成長してもらいたいと強く願っています。
そして、僕もこのゲームを経験してよかったなと思えるように、指導者として勉強し、さらに魅力的なクラブになれるよう、全力でサポートしていきたい。
勝負の神様は細部に宿る。
もう一度、肝に銘じよう。