岡田メソッド
噂の本。岡田メソッド。
「スペインには、プレーモデルという、サッカーの型のようなものがある。その型を、選手が16歳になるまでに身につけさせる。その後は、選手を自由にさせるんだ。日本には、型がないのか?」
バルセロナのメソッド部長をしていたジョアン・ビラ氏のこの言葉に衝撃を受け、
岡田武史さんがFC今治で取り組まれてるメソッドの内容が書かれている本です。
読んだ感想としては、それぞれの局面の原理原則が結構細かく記されいますが、書いてることは、そんなに難しくなく、サッカーを長くしている人であれば、ある程度当たり前のことでもあります。
なので、改めてサッカーの大枠な型を整理できましたし、これらの原理原則をあやふやのままで指導するのと、しないとでは、大きく違うのだろうなと感じました。
中身を要約すると
サッカーは
「攻撃」「攻撃→守備」「守備」「守備→攻撃」
の4つの局面によって構成され
それぞれの局面に目的と原則がある。
「攻撃」 目的→①ゴールを奪う。 ②ボールを前進させ、シュートチャンスを作る ③攻撃を失わないために、ボールを保持する。
原則→・突破 ・幅と深さ ・活動性 ・モビリティ
「攻撃→守備」 目的→①素早くボールを奪い返す ②相手の攻撃の起点を作らせない ③できる限り早く、守備の良い態勢を作る
原則→・.ボールへのプレッシャー ・相手へのプレッシャー ・的確なポジションに戻る
「守備」 目的→①ボールを奪う ②相手の攻撃を自由にさせず、制限をかける ③ゴールを守る
原則→・遅らせる ・集結と厚み ・バランス ・シュートを打たせない
「守備→攻撃」 目的→①相手の守備の態勢が整わないうちに攻める ②奪ったボールを奪い返されず、攻撃の態勢を整える。
原則→・前へ向かう ・スペースを作るために広がる
ここまでは、B級ライセンスの筆記試験や口頭試験にも出た内容ではあったが、そこからさらに細かく
【攻撃】
攻撃の優先順位の原則
ポジショニングの原則
モビリティの原則
ボール循環の原則
個の優位性の原則
【守備】
守備の優先順位の原則
ポジショニングの原則
バランスの原則
プレッシングの原則
個の優位性の原則
が整理され、さらにそこから細かくし、個人をベースとした
認知の原則やサポートの原則、プレッシャーの原則など、それぞれの技術の原則が整理されていました。
このような、サッカーの全体像を理解したうえで、トレーニング計画をし、情熱をもってコーチングすることが重要だということです。
日本の指導は
「このときは、こうしろ!」などいった、それぞれの状況でのハウツーでの教え方か
「子供のときは、教えすぎず、自由を与えよう」
という教え方かの2つでした。
自分にも、もちろん思いあたる節はあります。
しかし、そうではなく、サッカーの型を16歳までにキチンと教えて、あとは自由にプレーするということが
自立した選手の育成やクリエイティブな選手の育成に繋がるそうです。
自分は16歳までの選手を預かる立場なので、改めてサッカーを整理でき、この型をどのように落とし込むべきか考えさせられました。
また、本書の最後に橋川さんの名前も出てきたのが嬉しかったです。
橋川さんは、B級を受けたときのインストラクターで
「君は現象をキチンと現象を捉えられてない。最悪のトレーニングセッションだ」とか
「サッカーの全体像を整理できてないじゃん」とか
ボコボコに僕を指摘してくださった方です。
メンタルがいかれる程、言われましたが、すごくすごくありがたかったです。
あのときに言われた、サッカーの全体像の整理って言うのも、この本を読んで改めて橋川さんが具体的に伝えたかったことがわかりました。
すべては、より良い指導を提供できるよう、
また日々、学んでいきたいと思います。